こんにちは、関西を拠点に活動中のロックバンド、Zinnia Staticeのウラタテツです。
DTMとは、DAW (ダウ)と呼ばれる作曲ソフトやアプリを使用して、
パソコンやスマホ・タブレットで音楽を製作することを言います。
DTMのやり方には、ルールや正解があるわけではなく、人によって使い方は様々です。
また、DTMに出来ることは作曲のみならず、音楽製作に関することなら、大体出来てしまいます。
だからこそDTM初心者は、何から手をつければいいのか、わからないのだと思います。
この記事では、DTM初心者や入門者の方に、方法やコツを解説します。
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DTMで出来ること
DTMでの作曲の解説の前に、「DTMで何が出来るか?」を知る必要があります。
DTMでは音楽製作に対して、沢山のことが出来ますが、代表的なものが5つあります。
「早く方法を教えてくれ」と、お思いかもしれませんが、
DTMのコツを掴むためには、この5つが何かを知ることが先決です。
このことを知ることで、DTMを使っての音楽製作の幅が広がり、知識も身につけることができます。
下記の5つの項目をしっかり読んで、学習しておきましょう。
作曲
何と言っても、DTMで出来ることの代表格は、作曲と言えるでしょう。
作曲という言葉を聞くと、一曲の音楽を完成させるという、イメージを持たれるかと思います。
厳密にいうと、それは作曲ではなく、編曲(アレンジ)に当たります。
作曲とは、メロディを生み出すことを言います。
作曲に対して、難しいイメージを持たれている方もいるかと思いますが、実は誰にでもできます。
あなたは普段の生活で、なんとなく思い浮かんだメロディーを、鼻歌などで歌ったことはありませんか?
実は、そのような行為が、すでに作曲を成立させているのです。
編曲
編曲とは、作曲によって生み出したメロディに対して、伴奏をつけることを言います。
もっと食い込んだ解説をすると、メロディに対してあるアプローチをとり、1曲の音楽を完成させることを言います。
編曲によって取れるアプローチは、本当に様々あります。例えば
・ロックアレンジ
・アカペラアレンジ
・エレクトロアレンジ
・オーケストラアレンジ
・弾き語りアレンジ
思いつくだけでも、これだけあります。
編曲により、曲のジャンルが決まるとも言えます。
DTMで音楽を製作する際は、どういったアレンジの曲にするかを念頭に置いておくと、作業がスムーズに進みやすくなります。
宅録・レコーディング
DTMでは打ち込みだけでなく、歌やギターなどを自宅でレコーディングすることもできます。
自宅でのレコーディングのことを一般的には、宅録と呼ばれています。
自宅でも可能ですが、お使いの端末がノートパソコンやスマホなら、スタジオ等に持ち込んでの使用も可能です。
宅録で歌やギターの録音を行いたい場合は、パソコンとDAWの他に、オーディオインターネットとマイクが別途必要になります。
DTMで必要な機材については、下記の記事にて詳しく解説をしています。
お気になられる方は、こちらも併せてお読みください。
DTM初心者にオススメしたい機材を紹介!
ミックス(ミキシング)
ミックスとは、打ち込んだ音や録音した音、それぞれの音量や帯域を調整し、
1曲の音楽データを仕上げる工程のことを言います。
DAWには、イコライザー/コンプレッサー/リバーブなどの、エフェクターが搭載されています。
これらを駆使して、それぞれの音のバランスを調整し、聴きやすい音源データを作ることが出来ます。
ミックス(ミキシング)は、こだわり出せば、専門的な知識や、様々なエフェクターが必要となります。
決して簡単な作業ではありませんが、ラフにでもミックスはできるようになった方がいいでしょう。
また、ミキシングエンジニアを志しているのなら、特に重要なポジションの作業になります。
ミックスの方法については、後述します。
マスタリング
マスタリングとは、ミックスを経た音源データを微調整したりする、最終的な工程のことを言います。
「マスタリングって音圧を上げることでしょ?」
と言われたりしますが、厳密に言えばそれだけではありません。
マスタリングとは、ミキシングを経て作られた音源を、様々なエフェクターを駆使し、
CDやDVDやBD、インターネット上の投稿サイトといった、
最終的なメディアに書き出すために、音量や音質、音圧を調整することです。
わかりにくいかと思いますので、料理で例えて解説をします(笑)
料理を作る際は、
・食材を切る
・炒めたり煮込む
・味付けに調味料を使う
などの工程があります。
この工程は、DTMではミックスの段階になります。
そうして作られた料理は最終的に、お皿に綺麗に盛り付けをされるのが一般的です。
和食などでは、アクセントに三つ葉を添えたりもします。
この盛り付けや、アクセントを付けることが、マスタリングに当たります。
少しは、お分かりいただけましたか?(笑)
このマスタリングという作業はミックス同様、高度な専門知識と技術が必要となります。
マスタリングエンジニアなどの、技術者を目指している場合は話が変わりますが、
作曲だけを目的として考えている場合は、一旦は考えなくても大丈夫です。
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DTMで作曲をする7つの手順
前置きが長くなりましたが、いよいよDTM作曲の方法を解説します。
DTMの使い方にルールはありませんが、初心者のうちは、
しっかりを手順を踏んで操作をすることで、覚えやすくなります。
これから解説する、6つの手順をしっかりと実践するようにしましょう。
作りたいジャンルの楽曲のジャンルを決める
先ずは、あなたが作りたい楽曲のジャンルを決めましょう。
音楽でいうところのジャンルとは、ロック、ポップス、バラードなどのことを言います。
このジャンルを最初に決めておくことで、作業をスムーズに進めることが出来ます。
ハッキリとしたことを決めなくとも、
「激しいロックが作りたいなあ」
「心が落ち着くようなバラードが作りたい」
といった感覚で決めても、大丈夫です。
よくわからない場合は、あなたが好きな曲を参考にして、ジャンルを決めるのも手段の一つです。
作るジャンルに沿った楽器を決める
作りたい音楽のジャンルに合わせて、どの楽器を使用すればいいかを決めましょう。
ロックやポップスなら、「ギター」「ベース」「ドラム」の3種類が基本です。
バラードを作りたいなら、ストリングスやピアノなどを使うことがあります。
これからの楽器を打ち込むことで、演奏を再現することができます。
各種の楽器は、どのDAWにもある程度入っていますので、それらを使用するようにしてください。
あなたがギターや鍵盤をお持ちで、演奏をすることができるなら、直接録音することも可能です。
その場合は、「オーディオインターフェース」「マイク」「ヘッドホン」の、
3つの機材が別途必要になりますので、ご注意ください。
打ち込み方については、こちらの記事で詳しく解説をしています。
DTM!打ち込みのやり方を解説!
コード進行を決めよう
作曲の経験が浅い方や、これから始めようとする方は、コード進行を先に決める方法をオススメします。
コード進行を先に決めておくことで、
・伴奏が作りやすくなる
・歌のメロディが浮かびやすくなる
このような2点のメリットが生まれます。
あなたがギターや鍵盤が弾けるなら、コード進行をすぐに決めることができるでしょう。
ここで、
「楽器が弾けないから、コード進行なんて作れないよ」
と思われてる方もいるかと思います。
大丈夫です!楽器が弾けない方向けに、コード進行の組み立て方を解説しますので、ご安心を!
また、これから解説することは、ギターや鍵盤が弾ける方でも、十分に活用することができます!
ルート音をベースで打ち込む
では、コード進行の打ち込み方について解説をします。
コードとは、日本語で和音と呼び、2つ以上の音を同時に鳴らした音のことを言います。
複数の音を同時に鳴らすことで、豊かなハーモニーを再現できます。
これをギターや鍵盤の打ち込みで再現するのは、DTM初心者にとって、ハードルが少々高いと言えます。
ここで、登場するのがベースです。
ベースという楽器は、基本的にはルート弾きと呼ばれる演奏をします。
ルートとは、音楽の根元に当たる一番低い音のことをいい、
ベースではこのルートを弾く演奏が、基本とされています。
一般的には、ルート弾きと呼ばれています。
ルート弾きは、ギターや鍵盤と違い、単音のみで音を鳴らします。
単音で打ち込むだけなので、DTM初心者にとっての練習にも最適です。
また、ベースは音楽の土台となる部分です。
DTMで曲を作るときは、ベースから作り始めるのが一番効率的です。
では、早速打ち込んでいきましょう!
DAWを起動して、ピアノロールを立ち上げます。
先ず、あなたがお手持ちのDAWで、ベースの楽器を選択してください。
選択の方法は、DAWによって異なります。
選択の仕方がわからない場合は、あなたのお手持ちのDAWでの選び方をお調べになってください。
では、ベースを選択したら、次にピアノロールを立ち上げます。
ピアノロールを立ち上げたら、このような画面が登場します。
レイアウトは、DAWの種類によって異なりますが、基本的にはどれも似たような画面が立ち上がります。
ここまできたら、あとはルート音を打ち込むだけです!
ここで
|C |F |G |C |
という4小節のコード進行を、ルート音で打ち込んでみます。
このルート音をドレミの表記で表すなら
|ド |ファ |ソ |ド |
になります。
下記の画像と音声を確認してください。
実際の音声はこちらから再生できます。
非常に単純なルート弾きになりましたが、
初心者のうちは、このような形でベースを打ち込んでみてください。
打ち込み方は、DAWにより操作法が異なります。
わからない場合は、インターネットで検索をして、調べればすぐに出てきます。
例えば、あなたがCubase (キューベース)をお使いなら
「キューベース 打ち込み 方法」と検索すれば、
その方法を解説しているサイトに、ヒットするはずです。
では、次のステップです。
ドラムを打ち込んでみよう
ベースの打ち込みが出来たら、今度はドラムの打ち込みをしてみましょう。
ここでは、ドラムの基礎演奏となる8ビートを打ち込んでみます。
ベースと同じ要領で、今度はドラムの音源を立ち上げましょう。
下記の画像をご覧ください。
ドラムの音源を立ち上げたら、今度はピアノロールを立ち上げます。
ここで、8ビートのリズムを実際に打ち込みました。
下記の画像と音声を確認してください。
実際の音声は、こちらから再生できます。
ベースのルート音に、ドラムの8ビートが加わりました。
これだけでも、少し曲っぽくなったと思いませんか?(笑)
少しでも曲らしくすることで、よりメロディを作りやすくなります。
では、いよいよメロディの作り方を解説します!
メロディを打ち込んで作る
メロディの作り方のコツは、上記で予め作った音源をしっかり聴くところから始めます。
ここでいうメロディとは、音楽の主役に当たる「主旋律」のことを言います。
一般的な音楽で言えば、歌のメロディの部分です。
ここで、仮のものでも結構ですので、歌詞も用意できればグッドです!
では、メロディの手順を解説します。
先ずはじめに、メロディを聴きながら、歌詞を読みます。
この「聴きながら読む」を何回も繰り返すことで、メロディが浮かびやすくなります。
メロディが浮かんだら、口ずさんでみましょう!
ここでポイントとなるのが、口ずさんだ歌を録音することです。
マイクをお持ちなら、それを使ってDAWに直接録音しても構いません。
マイクが無い場合は、音源を聴きながら、スマホなどの録音アプリで録音しても大丈夫です。
録音ができたら、すぐに確認をしましょう!
すると、おかしな場所がすぐに見つかると思います。
そこを修正するような感覚で、何度も口ずさんで録音を繰り返してください。
そうすることで、メロディの輪郭がハッキリと浮かび上がります。
ある程度まで輪郭をハッキリさせることができたら、
今度はそのメロディを耳コピして、打ち込んでみましょう!
このことは、少しハードルが高いように感じると思います。
しかし、初心者のうちに耳コピの技術を身につけておくと、
今後のDTMライフのあり方が、一気に変わってきます。
例えば、あなたが作った曲を、誰かに歌ってもらう機会があったとします。
この時、相手に渡す音源に主旋律のメロディがあれば、歌い手の方にわかりやすく伝えることができます。
逆にない場合は、歌い手の方がどう歌っていいのかわからず、困ってしまいます。
このことから、歌のメロディを耳コピの技術を身につけた方が、いいことがわかります。
ここで、この記事で製作した音源に、歌のメロディを打ち込んでみました。
実際の音声は、こちらから再生できます。
なかなか曲らしくなったきましたね(笑)
主旋律の打ち込みを行う時に使う音源は、出来るだけ音の輪郭がハッキリと分かるものを選びましょう。
例えば、ラッパなどの吹奏楽器なら音にパンチがあり、音階が聴き取りやすいとされています。
できるだけ、音がハッキリしたものを選ぶようにしましょう!
他の楽器を使用し伴奏を作ろう
これまで、ベース/ドラム/メロディ(主旋律)を打ち込みで作りました。
今度は、更に他の楽器を打ち込んで、伴奏を作っていきます。
他の楽器を使用するときコツは、メロディとコード進行をよく確認し、音がぶつからないようにすることです。
メロディの合間を埋めるような、短いフレーズを打ち込んでみたり、
メロディの後ろで、うっすらとハモるような伴奏を作れれば、グッドです!
では、実際にピアノを使用して、伴奏を打ち込んでみます。
ピアノの音源を立ち上げ、ピアノロールを出し、打ち込みを行います。
実際の音声は、こちらから再生できます。
メインのメロディを邪魔しないように、さりげなくハモリも入れ、打ち込みをしてみました。
また、最後の方で、さりげなく隙間を埋めるようなメロディも入れてみました。
この要領で打ち込みを行えば、パソコンやスマホ一台で、様々な楽器を演奏させることが可能になります。
慣れるまでは、結構な時間と労力が必要となりますが、DTMはとにかく触ることで慣れてきます。
この記事で製作した音源を、そっくりそのまま真似ても大丈夫ですので、とにかく触りまくってみましょう!
ミックスをしよう
打ち込みが完成したら、最後の仕上げとしてミックスをしてみましょう。
すでに解説済みですが、ミックスとは、打ち込んだ音や録音した音の音量や帯域を調整し、
1曲の音楽データを仕上げる工程、のことを言います。
ここで注意してもらいたいのが、ミックスのやり方に正解があるわけでは無い、ということです。
楽曲の特性を考え、ジャンルに見合ったミックスを施さないと、音楽データの仕上がりが歪になります。
ここで紹介することは、あくまで簡易的な方法である、ということを念頭に置くようにしてください。
では、ミックスの手順を紹介します。
それぞれの楽器の音量を調整する
ミックスのスタートは、リズム楽器の音量の調整から始めます。
この記事内で紹介してる音源だと、リズム楽器とは、ベースとドラムになります。
特にバンド系のサウンドは、ベースとドラムが土台となります。
その土台の音をしっかりと、構築する必要があります。
具体的には、イコライザーとコンプレッサーという、2つのエフェクターを使用します。
これは、どちらを先に使うかというルールはありませんが、
最初にイコライザーを使い、次にコンプレッサーを使われる方が多いようです。
イコライザーの役割は、楽器の音の帯域を足したり削ったりすることにあります。
例えば、ベースなら低音がよく響いています。
ベースの音を特に強調して聴かせたい場合は、低域の部分を上げればオーケーです。
敢えて削る場合は、低域の部分を下げてやればオーケーです。
コンプレッサーの役割は、音量差をなくし、音圧を上げることにあります。
特に聴かせたい楽器には、コンプレッサーを強めにかけることがあります。
更にエフェクターをかける
ボーカル・ピアノ・ギターなど、音楽の主役を担うパートにも、イコライザーやコンプレッサーを使用します。
しかし、それ以外のエフェクターを使用することが多いです。
よく使われるのが、リバーブとディレイです。
この2つは、空間系エフェクターとも呼ばれます。
リバーブとは、残響という意味があります。
残響とは、音源が発音を停止した後も、音が響いて聞こえる現象のことをいいます。
リバーブによって響いてくる音は、ハッキリした聴こえ方はせず、少し濁ったような感じで聴こえます。
身近なものでいうと、カラオケでのエコーがリバーブに近い存在です。
ディレイとは、音を遅らせる効果のあるエフェクターです。
リバーブと混同して覚えられることがありますが、実際には意味が違います。
リバーブは、音が濁った感じで残響が残るのに対し、
ディレイは、山びこのように、音が一つ一つハッキリと聴こえる効果があります。
DTMでは、特にボーカル・ピアノ・ギターなどの音の迫力を演出したり、抜けを良くしたりするためにリバーブやディレイが使われます。
ぶつかり合う帯域を削ったり、ボリュームを下げる
それぞれの楽器のボリュームを上げるだけでは、歪な音源になってしまいます。
このような現象が起こる原因として、それぞれの楽器の帯域がぶつかりあっている場合がほとんどです。
例えば、ドラムのキックとベースの帯域は、同じような位置関係にあります。
両者の帯域のぶつかりを解消するためには、イコライザーを使って、
どちらかの低音域をカットするしかありません。
ベースを強調したい場合は、キックの200以下をカットする。
キックを強調したい場合は、ベースの200以下をカットする、などの工夫が必要です。
また、ギターがうるさすぎて、ボーカルが聴き取りにくい現象もよく現れます。
その場合は、ギターのボリュームそのものを下げるだけでも、効果が現れます。
ミックスができたら音を書き出そう
ミックスができたら、作った音源をデータとして書き出しましょう。
DAWの種類により操作法が異なりますが、ここでは僕が使用している、Logic Pro Xを例に解説をします。
①画面上部のファイルをクリック
②メニューのバウンスをクリック
③プロジェクトまたは〜をクリック
④右下のOKをクリック
⑤音源データの書き出しが完了!
このような流れになります。
この流れだと、ファイルはWAVファイルという形式で書き出されますが、
MP3などの形式で書き出すことも可能です。
これは、ほとんどのDAWに備わっている機能です。
用途に合わせて、書き出しを行えばいいでしょう。
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まとめ
DTMはとにかく、慣れるまでに大変な労力と時間を費やします。
この記事の内容を参考にしながら、あなたなりに触りまくることで、必ず慣れてきます。
あなたにしか作れない、最高の音楽を作れるよう、応援しています!
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では、この記事は以上になります。
この記事があなたのお役に立てたら幸いです!