こんにちは。関西を拠点に活動中のロックバンド、Zinnia Staticeのウラタテツです。
Twitter:@zinnia_tetsu
DTM初心者の方で、打ち込みのやり方がわからないという方が多くいます。
打ち込みと言うのは、DAW(デジタルオーディオワークステーション)という、音楽製作ソフトを使用して行います。
DTMでオリジナル曲を製作する場合、打ち込みが出来ないと話になりません。
この記事では、DTMでの打ち込みの方法や、画面の見方などを解説します。
打ち込み画面の見方
打ち込みのやり方を覚える前に、画面の見方を覚えなければなりません。
「打ち込み方を早く教えてよ!」、と思われているかもしれません。
しかし、実際に打ち込むためには、最初に画面の見方を覚えなければなりません。
では、打ち込み画面の見方について、解説をします。
ピアノロール
パソコンやスマートフォン、タブレット端末などで打ち込みを行う時は、上の画像のような画面が登場します。
この画面のことを「ピアノロール」と言います。
見た目はソフトやアプリなどの種類により、異なる場合がありますが、ほとんどはこの画面と同じような形になります。
画面の左側に、ピアノの鍵盤のようなものが見えるかと思います。
これは、本物の鍵盤と同じものであると、認識してください。
両者の違う点は、本物の鍵盤は横に、ピアノロールは縦に並んでいることです。
この両者の画像を用意しましたので、ご覧になってください。
ここでピアノロールの画像を90度回転させて、横にしてみます。
本物のピアノと同じような、配列になりました。
このことから本物の鍵盤とピアノロールは、横か縦かが違うというだけで、基本的には同じであることがわかります。
ではここで、鍵盤が「どこでどのような音が鳴るのか」を解説します。
下の画像をご覧ください。
本物の鍵盤は、左側が低く、右に進むに連れて音が高くなっていきます。
本物の鍵盤をお持ちの場合は、ドレミファソラシドと順番に鳴らして確認して見てください。
その違いを、よりわかりやすく理解できると思います。
一方、ピアノロールの場合は、縦に配置されています。
下が低く、上にあがっていくに連れて、音が高くなっていきます。
先ずは、このことを覚えておきましょう。
音の長さ
では、次に音の長さについて解説をします。
赤で囲ってある長方形のマークが、ピアノロール上での音符になります。
DTMでは、この音符のことを「MIDIノート」と呼びます。
MIDIノートが横に長くなるほど、音が長く鳴ります。
逆に短ければ、すぐに音が鳴り止みます。
ちなみに、音が長く鳴ることを「ロングトーン」と呼びます。
音の長さを強調したフレーズを作りたい場合は、ロングトーンで打ち込むと、それを再現するとができます。
逆に、細かく刻んだメロディを再現したい場合は、ノートを短くすればオーケー。
ノートを伸縮させる方法は、ノートの左右のどちらかにアイコンを合わせて、マウスを押しながら左右にズラすと行うことが出来ます。
このことも覚えておいてください。
音名の読み方
ピアノロールの鍵盤を見ると、C1やC2と書かれていることがあります。
Cというのは、「ドレミファソラシド」の「ド」に当たります。
C1やC2の数字は、音の高さを意味します。
この数字が大きくなると「高いド」、低くなると「低いド」になります。
このことから、C1とC2とでは、C2の方が高いということがわかります。
また、Cという表記は、アメリカ式の音名の表記です。
僕たちがよく耳にするドレミは、イタリア式の表記になります。
ドレミがイタリア式の表記だと、僕もこの記事を書くまで知りませんでした(笑)
DTMでは、アメリカ式の表記が一般的なため、このことも覚えておいたほうが有利です。
イタリア式では、「ド レ ミ ファ ソ ラ シ」という表記に対し、
アメリカ式では、「C D E F G A B 」という表記になります。
ここで、イタリア式とアメリカ式をまとめた画像を用意しました。
ご覧になってください。
「ちょっと待て!なんでAからじゃなくて、Cから始まるんだ!」
と思われたかもしれません。
このことを説明すると、かなりの時間を要してしまいます。
ここでは、そういうものなのだと、認識しておいてください。
打ち込みの実践!
長い前振りで申し訳なかったですが、ここで打ち込みの方法を解説します!
打ち込み方はDAW(作曲ソフト)によって、操作法が多少異なります。
僕はLogic Pro XというDAWを使用していますので、この記事では、その画面を元に手順を紹介します。
基本的には、どのDAWも打ち込み方はほとんど同じです。
しかし、機種によっては、
・マウスをダブルクリックして打ち込む
・何かのキーを押しながらクリックして打ち込む
このように異なってきます。
わからない場合は、お手持ちのDAWの打ち込み方法を事前にお調べください。
初めは4拍子のリズムで打ち込んでみよう!
打ち込みをする上で、最初に押さえておきたいことがあります。
DTM初心者がメロディを打ち込むで作曲を行う時は、「1小節4拍子」のリズムを基本にして行うことをオススメします。
1小節4拍子とは、「ワン ツー スリー フォー」と、等間隔で一定のリズムを繰り返すことを言います。
また、「ワン ツー スリー フォー」の一つずつのことを、拍(はく)と呼びます。
ピアノロール上で言うと、この位置が拍に当たります。
「ワン ツー スリー フォー」の4つワンセットで、1小節になります。
1小節で4回音がなっているから、4拍子と言うわけです。
楽曲の中には、「3拍子」や「2拍子」などのものもありますが、
初心者のうちは、4拍子で打ち込む始めることをオススメします。
なぜなら、一般に流れている音楽は、4拍子のリズムで作られているものが多いからです。
あなたが普段聴いている音楽も、4拍子である可能性が高いと言えます。
このことを確認する場合は、音楽を再生し、手拍子などでリズムを取るとわかりやすいです。
打ち込みの例
では、打ち込んでみましょう!
先ずはピアノロールの画面を立ち上げます。
この画面が立ち上がったら、ピアノロールにノートを打ち込んでいきます。
僕が使用しているLogic Pro Xの場合は、パソコンのcommandキーを押しながらクリックをすることで、打ち込むことが出来ます。
この操作は、他のソフトでは異なる場合がありますので、お使いのDAWの操作法を調べて行ってください。
では、1小節の1拍目にC2を打ち込んでみます。
アイコンを1小節の1拍目にC2に合わせ、先ほど解説した通りに打ち込んでみると
このようにノートが出現しました。
この要領で、他の箇所にも打ち込んでいきます。
このように打ち込んでみました。
イタリア式の音名なら、「ド レ ミ ファ ミ レ ド」
アメリカ式なら、「C D E F E D C」になります。
実際に音を聴いて、確かめてみましょう!
聴かれましたか?
どこかで聴いたことのある、メロディですね(笑)
ここで、一つ押さえておきたいポイントがあります。
下の画像を、ご覧になってください。
このピアノロールでは、「ド レ ミ ファ ミ レ ド」の7つ音符を打ち込みました。
「ド レ ミ ファ ミ レ」までは、1拍で打ち込んでいますが、
最後のドだけは、1拍よりも長めに打ち込んであります。
これは、1拍の倍の長さの音符で、2分音符と呼びます。
ちなみに、1拍の長さを4分音符と呼びます。
これを文字にして表すと
「ター ター ター ター ター ター ターー」
このように、最後だけ長さが倍になっていることがわかります。
ここで、先ほど打ち込んだ音符のリズムを短くしてみます。
音声でも、確認してみましょう。
先ほどの音声との違い、早いテンポでリズムを刻んでいますね。
文字で表すと「タ タ タ タ タ タ ター」となります。
これは1拍よりも半分短い、8分音符と呼ばれるリズムで打ち込むことで、再現ができます。
このことも覚えておくと、今後DTMを行う際に有利になりますので、併せて覚えておきましょう。
ドラムやパーカッションの打ち込み
DTMでは、様々な楽器を使用して、音楽を制作する頃が出来ます。
それは、ドラムなどの打楽器も、打ち込むことが可能です。
ここで、ドラムの打ち込みの解説も行います。
は、画像をご覧ください。
ドラムセットのピアノロールを立ち上げました。
先ほどの画像と違う点は、鍵盤の右側に太鼓やシンバルの名称が記載されていることです。
例えば、「kick」と記載されている箇所はバスドラムが
「snare ○○○」と記載されている箇所はスネアの音がなります。
ここで、ドラムのビートを打ち込んでみます。
音声はこちらで確認出来ます。
どこかで聴いたことのあるメロディに、ドラムが追加されました(笑)
ドラムを打ち込む時、押さえておきたいポイントが1点あります。
ドラムは、基本的に16分の長さのノートで打ち込むようにしましょう。
16分とは、8分よりもさらに半分短くした音符になります。
なぜ、16分のノートの長さでいいのでしょうか?
ドラムの場合は、メロディのように音を伸縮させる必要がなく、16分のノートでも十分にリズムを作ることができるからです。
また、ノートが長いと、細かいフレーズを打ち込むことが出来なくなります。
逆に最初から16分にしておけば、スネアの連打などのリズムをすぐに打ち込めるようになります。
このことに留意して、ドラムの打ち込みを行うようにしてください。
また、ドラムの打ち込みについては、下記のリンクにて詳しく解説をしています。
お気になる方は、こちらも併せてお読みください。
・DTM初心者に送る打ち込みドラムの3つのコツを伝授!
まとめ
では、この記事も終盤になりましたので、これまでの解説をまとめます。
◇打ち込む前にピアノロールの画面の見方を覚えること
◇初めて打ち込みを行う場合は、4分のリズムで打ち込んでみよう
◇ノートの伸縮ができるので、長くしたり、短くしたりなど試してみよう
◇ドラムの打ち込みは、基本的には16分の長さで打ち込めばオーケー!
以上になります。
打ち込みは、慣れるまでに大変な労力が必要になります。
僕もDTMを始めたての頃は、ワンフレーズを打ち込むだけで、随分と時間をかけたものです…。
しかし、今では操作にも慣れ、サクサクと打ち込みができるようになりました。
根気が必要な作業にはなりますが、これに慣れると、オリジナル曲の製作やカバー音源なども作れるようになります。
スキルが少しずつ身についてくると、DTMが本当に楽しくなってきますよ!
頑張っていきましょう!
では、この記事はここまでです!
あなたのお役に立てたなら幸いです!