DTM!EQ?コンプ?ベースのミックスのやり方やポイントを解説!

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こんにちは。関西を拠点に活動中のロックバンド、Zinnia Staticeのウラタテツです。

ミックスとは、DTMで音楽を製作するときの、最終的な工程のことを言います。

ミックスという工程は、DTMでできる作業の中でも特に難易度が高い位置にあります。

しかも、ベースという低域の塊のようなサウンドのミックスは特に難しく、苦戦する人は多いです。

確かに簡単ではないですが、あるポイントを押さえて行うことで、それなりにスッキリしたサウンドを作ることも可能です。

この記事では、ベースのミックスのやり方や、ポイントについて解説をします。

大前提!ベストテイクのベースを録音することにこだわろう

ベースのミックスのやり方を解説する前に、絶対に押さえておいたほうが良いポイントがあります。

それは、ベストテイクを録音し、それをミックスすることです。

多くのバンドマンやミュージシャンによく見かけるのですが、

「ダメなテイクだけど、ミックスでなんとかしよう」

と考えている人がいます。

もしあなたが、このような考えをお持ちであるなら、その意識は間違いであると認識してください。

ミックスでいい音源を作る時のポイントは、ベストなベースプレイをレコーディングすることです。

いいテイクで録音されたベースは、どんなに優秀なミキシングエンジニアよりも強力であると言われています。

ミックスで行う100の工夫よりも、たった1つのベストテイクの方が重要とも言えます。

ここで、いいテイクを録音するポイントが5点あります。



・レコーディングする曲のベースを徹底的に練習する。

・本物のアンプを使って録音する場合は、ベースの音を徹底的に作り込む。

・レコーディング中はこまめにチューニングを行う。

・レコーディング時の音量バランスに気をつける。


・クオリティにこだわりすぎず、多少は妥協する。



この5点さえ押さえておけば、いいテイクを録音することに繋がります。

下手くそなベースプレイや、音量バランスの悪いテイクをミックスでなんとかしようとしても、結局は歪な音源にしかなりません。

このことは、打ち込みのベースでも同じことが言えます。

打ち込みなら、しっかりと行えば、リズムは綺麗に作れます。

しかし、その打ち込みのベースのアレンジは、しっかりできていますか?

DTMでは、ありとあらゆるアレンジを施すことが可能です。

それゆえ、人間が到底演奏できないような、無茶な音源も作ることが可能になってしまうのです。

打ち込みのベースであっても、人間が演奏可能なフレーズかどうかを意識して、作るようにしてください。

これもミックスでなんとかしようなどと考えているなら、言語道断です。

このことを前提に置きながら、これからベースのミックスの方法について解説をしていきます。

イコライザーで音域を処理しよう

では、ベースのミックスのポイントについて解説をしていきます。

まずは、ベースや他の楽器にイコライザーというエフェクターを使用して、音域の処理をするところから始めます。

ちなみに、イコライザーは、EQと略されることが多いです。

手順に沿って解説をしますので、しっかり読んでくださいね。

イコライザーの役割

イコライザーの役割は、音質を変化させ、バランスを整えることにあります。

余計な帯域を削ったり、音の芯となる帯域をブーストさせることで、その音の存在感をアピールさせることができます。

逆に、目立った演奏をしていない音を、引っ込めさせたりすることもできます。

使い方に正解があるわけではないですが、ベースのミックスをする際に効果的な方法があります。

それを下記の項目にて解説しますので、しっかり読んでください。

イコライザーで他の楽器の低域を削る

他の楽器をミュートして、ベース単体だけで再生をすれば、音は悪くないでしょう。

しかし、ギターやベースなどと一緒に再生をすると、音がゴワついたりすることがあります。

この原因は、ベースと他の楽器の帯域がブツかっているから、このようなことが起こるのです。

このことを解消するためには、イコライザーを使用して、他の楽器の低域を削る必要があります。

これは、明確な手順があるということはありません。

しかし、いきなりベースの帯域を触るのではなく、ギターなどの楽器の低域を処理することからオススメします。

では、下の画像をご覧ください。

この画像は、エレキギターのイコライザーの画面です。

音色はハイゲインで、深く歪ませてあります。

波を打っている箇所が、ギターの帯域を表しています。

ギターの音の芯は、180Hz前後の箇所に集中しており、それ以下の数値は音のゴワつきの原因を作っています。

ここで、イコライザーを使用して、余計な低域をカットしましょう。

実際に余計な低域をカットすることで、ベースの帯域とのブツかりがなくなり、スッキリした音で再生されるようになります。

ギターと一緒にベースを再生すると、違いがわかるかと思います。

この記事では、90Hz以下の低域をカットしました。

しかし、実際に行うときは、ギターの音色によってカットするべき箇所が異なってきます。

また、ギター以外の楽器の低域をカットする場合も、同様のことが言えます。

ご自身で数値を前後させながら、音のゴワつきがちょうど良くカットできるように、工夫してみてください。

このことをイメージしながら行えば、そこまで難しくはありません。

是非、実践してみてください。

バスドラムとの住み分けを考える

ベースをミックスするときに、避けて通れないのが、バスドラムとの住み分けを考えることです。

なぜなら、ベースとバスドラムは、音の芯となる帯域がほぼ同じ位置にあるからです。

ベースとバスドラム、それぞれのイコライザーの画面を用意しました。ご覧になってください。

ベースの帯域

ご覧の通りどちらの音も、60Hzに音が集中しているのがわかると思います。

ここで、ベースとバスドラムの両者を同じような処理してしまうと、音のゴワつきがとんでもないことになってしまいます。

このため、この両者をしっかりと共存させる必要があります。

共存させるためには、どちらの音を優先させたいかを軸に考えるといいでしょう。

これは音楽のジャンルによって、優先順位が変わってきます。

例えば、ロック系のジャンルなら、ベースを優先させることが多いです。

この時、バスドラムは90Hz以下をカットし、180Hzあたりを軽めにブーストさせれば、アタックがやや強い音を作ることができます。

逆に、バスドラムを優先させたい場合は、ベースの90Hz以下をカットしながら、150Hzあたりをややブーストさせるといいでしょう。


また、製作者の意図により、敢えて音楽のジャンルに沿わずに、全く違う方法を採用する場合もあります。

このように、音楽のジャンルや製作者の意図を軸にしながら、どちらを優先すればいいかを考えて行うようにしましょう。

この時、あなたがやりたいミックスのイメージに近い曲を用意し、それを参考にしながら行うと作業効率が向上することがあります。

このことも、是非実践してみてください。

ベースのイコライザー処理

ベース以外の楽器の処理ができたら、今度はベースの処理にかかります。

前述した通り、ベースの帯域は、60Hz前後に集中しています。

ミックスの初心者の方は、この60Hz前後をブーストしてしまう傾向にあります。

この帯域をブーストして単体で音を聴くと、重低音がよく響くベースらしい音がなります。

しかし、この状態で他の楽器と一緒に鳴らしてみると、音がやけにゴワついてしまいます。

このことが起こる原因を、ベースという楽器の特性と照らし合わせて解説します。

ベースという楽器の特性は、その名の通り、低音域が多量に含まれています。

もともと低音が多量に含まれているのに、イコライザーで低域をさらにブーストしてしまうから、ゴワついた音源になってしまうのです。


このことを解消するためには、60Hzあたりの音域を触らずに、他の音域をブーストするようにすればオーケーです。

実は、ベースの帯域は60Hz前後に集中していますが、音の芯は150Hz前後にあります。

この位置をピンポイントで軽くブーストしてやれば、ベースの音が埋もれずに聴きやすくなります。

150Hz前後をブーストした音を単体で聴いた時、少々物足りなさを感じるかもしれません。

しかし、他の楽器と再生したら、聴き心地の良い低音を再現することができます。

ベースのコンプレッサー処理

では、続いてコンプレッサーの処理の方法について、解説をします。

コンプレッサーの役割

コンプレッサーとは、音を圧縮させるエフェクターのことです。

音量が大きい部分を小さくし、音のバランスを安定させる役割がコンプレッサーにあります。

特にベースのミックスの際には、非常に重要なポジションを占めます。

なぜなら、ベースという楽器は、非常に音量の幅が大きいからです。

特にラインで録音したベースは、相当な音量差が現れます。

このため、ベースのミックスでは、イコライザーと同様にコンプレッサーの処理も重要となってきます。

ベースのコンプレッサーの使い方

ベースは音量差が非常に激しいため、コンプレッサーをかけなかったら、低域を活かすことができません。

このため、やや強めにエフェクト処理をかけ、バランスを安定させる必要が出てきます。

では、実際にコンプレッサーの使い方を紹介します。

まずは、下の画像をご覧ください。

この画像のコンプレッサーの数値は、


・RATIO(レシオ) 5:1

・KNEE(ニー) 0.7

・THRESHOLD -20db

・ATTACK(アタック) 12ms

・RELEASE (リリース) 210ms

・MAKE UP(メイクアップゲイン) 5db



に設定しています。

この設定を基本としながら、ご自身で数値を前後させながら、コンプレッサーの処理をかけていくとよいでしょう。

特に重要になる箇所が、アタックとリリースですので、それぞれについて解説をします。

アタックとは何か?

アタックとは、圧縮がかかる速さを表します。

ベースは前述した通り、音量のバランスの幅が大きいため、なるべく早い段階で圧縮をかける必要があります。

このため、アタックの数値は低めにする方がいいでしょう。

リリースとは何か?

リリースは、圧縮がかかる長さを表します。

ベースの楽器の特徴を考えたら、出来るだけ長めにかけるのがベストなので、数値は大きめにしておくといいでしょう。


最後に他の楽器を鳴らしながら、音を馴染ませるようなイメージで、メイクアップゲインを上下させればオーケー!

あまり圧縮をかけすぎると、返って低音の響きが弱くなるので、かけすぎないように注意してください。

コンプレッサーの使い方については、下記リンクの記事で詳しく解説をしています。こちらも併せてお読みください。

・DTM!コンプレッサーの役割や使い方とは?

まとめ

では、この記事も終盤になりますので、これまでの解説をまとめます。



・大前提としてミックスをする前に、ベストテイクを録音するように心がける。

・打ち込みでも、しっかりしたアレンジを心がける。

・ベースはもともと低音域の塊なので、むやみにこの音域をイコライザーでブーストしない。

・バスドラムとの住み分けを考えて行うこと。

・コンプレッサーで音量差のバランスを整えること。



以上になります。

重ね重ね申し上げますが、冒頭で解説した大前提は、絶対に守ってミックスを行うようにしてください。断言します。

僕がお世話になっている、ミキシングエンジニアの方は、



「リズムが悪いので修正をお願いしますと、平気で注文をつけてくるバンドマンが多すぎる」

「それは、僕の演奏は下手くそです、と公言しているようなものだ」

「ミックスでなんとかするくらいなら、打ち込みでやったほうがいい音源にできる」




このように言われています。

このことから、ベストテイクを録ることが、どれだけ重要であるかがわかるかと思います。

この記事を読んでいるあなたは、ミックスの悩みを解決したいと思っているでしょう。

もし、あなた自身で演奏されたものを、セルフでミックスする場合は、このことを意識して行ってください。

ミックスの依頼を受けた場合は、クライアントの方としっかり話し合ってください。

なんなら、「この音源じゃミックスできないので、録り直してください」くらい言っても構わないと思います。

ベストテイクであれば、多少ミックスに慣れていなくても、

この記事で紹介した方法を実践すれば、それなりにいい音源を作ることができます。

ミックスとは、日々積み重ねなければ、身につかない技術ですが、

このことを常に意識して実践し続ければ、最良のミックスができるようになります。

頑張っていきましょう!

では、この記事は以上になります。

あなたのお役に立てたら幸いです!