こんにちは、関西を拠点に活動中のロックバンド、Zinnia Staticeのウラタテツです。
![](https://uratatetsu.com/wp-content/uploads/2020/09/IMG_1467-1024x576.jpg)
DTMでは、ピアノや様々な楽器を打ち込んで、曲を作ることができます。
しかし、DTMでよくありがちなのが、打ち込みっぽい機械的な演奏になることです。
このことを解消するためには、3つのポイントと2つのテクニックを駆使すれば、一気にリアルな打ち込みピアノを作ることができます。
この記事では、ピアノをリアルに打ち込むコツを、画像を音声を使いながら解説します!
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打ち込みピアノをリアルにする3つのポイント
![](https://uratatetsu.com/wp-content/uploads/2020/09/ボイストレーニングコラム.jpg)
打ち込みっぽい機械的なピアノから脱却するためには、下記の3つのポイントを押さえることが重要になります。
・音源にこだわる
・ベロシティの調整
・MIDIノートの調整
この3つのポイントを押さえるだけでも、十分にリアルなピアノ演奏を再現することができます。
出来るだけ良質なピアノ音源を使用する
![](https://uratatetsu.com/wp-content/uploads/2020/12/スクリーンショット-2020-12-02-19.27.42-1024x509.png)
打ち込みピアノをリアルに再現したい場合は、出来るだけ良質なピアノ音源を使用することをオススメします。
良質なピアノ音源は、本物のグランドピアノの音かと勘違いするほどに、リアルな音が出ます。
あなたがお使いのDAWに、このようなピアノ音源が搭載されているなら、それを積極的に使うようにしましょう。
もし、良質な音源をお持ちでない場合は、ピアノのフリー音源ソフトをダウンロードしてお使いになればオーケー!
僕がオススメする、フリー音源は、「Piano One」というものです。
「こんなにリアルな音を出せるのに無料で配布していいの!?」と思うほどに、すごい音が出ます。
実際の音は、下の動画を再生すれば、確認できます。
「Piano One ダウンロード」で検索をすれば、ダウンロードサイトにヒットするはずです。
是非、使ってみてください。
また、製作したい音楽のジャンルによっては、敢えて電子的なピアノを使用することもあります。
その場合は、お手持ちの音源をそのまま使用すれば、オーケーです。
ベロシティを調整し音の強弱を演出する
![](https://uratatetsu.com/wp-content/uploads/2020/12/スクリーンショット-2020-12-02-19.31.07-1024x640.png)
ベロシティとは、MIDI音源の音の強弱を決める数値のことを言います。
このベロシティの数値を調節することで、打ち込みっぽさを解消することができます。
音の強さは、数字で1〜127段階まで振り分けられており、この数値が大きいほど出音が大きくなります。
また、音源の種類によっては、音の大きさと同時にニュアンスが変化するものがあります。
ベロシティの調節の方法は、DAW(作曲ソフト)によって操作法や画面が異なります。
調節方法がわからない場合は、お使いのDAW(作曲)の方法をお調べになって、行ってください。
では、具体的な解説に入りますので、画像と音声をご覧ください。
画像
![](https://uratatetsu.com/wp-content/uploads/2020/12/スクリーンショット-2020-12-01-21.18.06-1024x518.png)
音声
お聴きいただいた通り、打ち込みさが目立つ演奏です。
これを解消するために、ベロシティを変化させます。
具体的には、低音の箇所と1打目はやや強めに。
高音の箇所と2打目はやや弱めに設定すれだけで、ピアノの質感が変化します。
ここでは、ベロシティの数値を
1打目は80、2打目は70に設定しています。
実際の画像と音声を用意しましたので、ご覧になってください。
画像
![](https://uratatetsu.com/wp-content/uploads/2020/12/スクリーンショット-2020-12-01-21.35.27-1024x640.png)
音声
ベロシティで強弱をつけたことで、音の強弱がついたことがわかると思います。
このことを行うだけでも、打ち込みっぽさは少し解消されます。
しかし、これだけだと、演奏がまだ硬いように感じますね。
今度は、MIDIノートの調整を行ってみましょう。
MIDIノートを調整しリズムをズラす
MIDIノートを調整し、リズムをズラすことで、更にリアルな演奏を再現することができます。
具体的には先ず、2〜3つの音を同時に鳴らしている箇所をズラします。
![](https://uratatetsu.com/wp-content/uploads/2020/12/スクリーンショット-2020-12-01-21.50.47-1024x640.png)
↓ ↓ ↓
![](https://uratatetsu.com/wp-content/uploads/2020/12/スクリーンショット-2020-12-01-21.53.07-1024x640.png)
全てのMIDIノートを同じようにズラしてみると…
![](https://uratatetsu.com/wp-content/uploads/2020/12/スクリーンショット-2020-12-01-21.59.45-1024x640.png)
このような形になりました。
MIDIノートのズラし方は、和音の一番の低音部(ルート音)はそのままにしておき、
高いところを少し遅らせるイメージで、MIDIノートをズラせばオーケー!
実際の音声はこちら!
打ち込みの割に、かなり生々しいピアノのフレーズになりました。
実際にMIDIノートをズラしてみても、不自然な演奏に聴こえることがあります。
この場合は、自然なフレーズになるまで、ご自身でMIDIノートを前後に微調整してください。
打ち込みの割に、かなり生々しいピアノのフレーズになりました。
実際にMIDIノートをズラしてみても、不自然な演奏に聴こえることがあります。
この場合は、自然なフレーズになるまで、ご自身でMIDIノートを前後に微調整してください。
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更にリアリティのある打ち込みピアノを作る2つのテクニック
![](https://uratatetsu.com/wp-content/uploads/2020/12/piano-3505109_640.jpg)
これまで紹介した3つのポイントを意識して打ち込むだけでも、それなりにリアルな打ち込みピアノを作ることは可能です。
ここで、2つのテクニックを駆使して、よりリアルな音を追求してみましょう。
その2つのテクニックとは、イコライザーとリバーブというエフェクトを使用することです。
これは打ち込み方というよりも、ミックスの範疇の話になりますが、
このことをしておくと、更にリアルな音を演出することができます。
では、それぞれの解説に入ります。
イコライザーを使い透明感を演出する
![](https://uratatetsu.com/wp-content/uploads/2020/10/mixer-4197733_1920-1024x683.jpg)
イコライザーというエフェクトの役割は、音の帯域を調整することにあります。
ピアノという楽器は、帯域の幅が非常に広く、透明感のある音が出る特性があります。
このイコライザーを使うことで、ピアノ特有の透明感のある音を、より強く演出することができます。
この透明感を演出するためには、イコライザーの設定を以下の画像のように行ってみてください。
![](https://uratatetsu.com/wp-content/uploads/2020/12/スクリーンショット-2020-12-01-22.14.56-1024x640.png)
・先ずはおよそ120Hz以下の帯域をカットします。この帯域は、他の楽器でもよくなっています。カットしておかないと、音がぶつかりあい、ゴワつきの原因になります。
・2〜4kHzあたりを軽くブーストします。Q幅は狭く設定しておくことがポイントです。こうすることで、ピアノの透明感をより前面に出すことができます。
・ゲインを3dBほど上げます。こうすることで、ピアノ全体の音を強めにアピールすることができます。
実際の音声は、こちらで確認できます。
イコライザーで処理をしたことで、透明感のある演奏を再現することができました。
ここで注意してもらいたのが、ここで紹介した例が正解ではないということです。
ここで紹介した数値を基準にしながら、ご自身でイコライザーを触りながら試してみてください。
あなたの好みの音色を作れるように、頑張ってください!
リバーブを使い残響感をつける
リバーブを使い、ピアノ演奏の残響感をつければ、更にリアルな音を演出することができます。
自然界では、どんな音にも残響音があると言われています。
それは、音楽でも同じことが言えます。
しかし、DTMで打ち込んだ音には、残響感がありません。そのため、不自然な音に聴こえてしまいます。
このことから、打ち込み音源を自然な音にするために、リバーブを使い残響感を演出する方がいいとわかります。
では、具体的な方法の解説に移ります。
先ずは、AUX(オグジュアリー)トラックにリバーブのエフェクトを挿入します。
![](https://uratatetsu.com/wp-content/uploads/2020/12/スクリーンショット-2020-12-01-22.46.56-1024x640.png)
この時、ピアノのトラックにエフェクトを挿すのではなく、必ずAUXトラックに挿入するようにしてください。
リバーブのような空間系エフェクトは、トラックに直接挿すと、CPUに思いっきり負荷がかかってしまいます。
それを防ぐために、AUXトラックにリバーブを挿し、センドでピアノのトラックに送ることが一般的とされています。
この記事では、Logic Pro X というDAW(作曲ソフト)を使用しているので、それに沿った方法になります。
センドの送り方は、DAW(作曲ソフト)の種類によって異なりますので、ご注意ください。
では次に、AUXトラックのInputをBus3に設定して…
![](https://uratatetsu.com/wp-content/uploads/2020/12/スクリーンショット-2020-12-01-22.52.09-1024x640.png)
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ピアノのトラックのSendsスロットに、Bus3を挿します。
![](https://uratatetsu.com/wp-content/uploads/2020/12/スクリーンショット-2020-12-01-22.55.53-1024x640.png)
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![](https://uratatetsu.com/wp-content/uploads/2020/12/スクリーンショット-2020-12-01-23.07.20-1024x640.png)
ここまでできたら、あとはお好みで数値を上下させればオーケー!
実際の音声はこちらから確認できます。
リバーブをかけたことで、残響感が増し、質感の強いピアノの音になりました。
イコライザー同様、リバーブにもかけ方に正解があるわけではありません。
あなたの好みの音になるよう、いろんな設定を試してみてください。
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まとめ
では、まとめに入りますので、改めて処理前と処理後の音を聴き比べてみましょう。
処理前の打ち込みピアノ
処理後の打ち込みピアノ
聴き比べるとわかるかと思いますが、ここで紹介した方法を行うだけで、ここまで音がリアルに変化します。
ここで紹介した例は一例ですが、この方法を基準にしながら製作していくと、あなたなりのリアルなピアノを作ることができます。
是非、実践してみてくださいね!
またこのサイトでは、打ち込みのテクニックを含む、作曲をするための知識を詰め込んだ無料DTM講義を公開しています。
下記のリンクにアクセスしていただくと、講義を受け取れますので、是非ご覧になってください。
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では、この記事はここまでです。
あなたのお役に立てたら幸いです!
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