初心者でもできる耳コピのやり方!方法やコツ、仕方を解説!

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こんにちは。関西を拠点に活動中のロックバンド、Zinnia Staticeのウラタテツです。

Twitter:@zinnia_tetsu

耳コピとは音楽を聴きながら、音符やコードを割り出す技術のことを言います。

また、耳コピとは俗称で、正式名称は採譜(さいふ)と言います。

楽譜を使わずに、既にある音楽を演奏したいなら、この技術は必須となります。

この技術を身につけることで、楽器演奏のスキルや、作曲能力の向上につながるメリットも生まれます。

しかし、耳コピは音楽家初心者のうちでは、鬼門ともいうべき難易度を誇ります。

確かに、簡単とは言えません。しかし、正しい手順に沿って行い、一度コツを掴めば必ずできるようになります。

そこでこの記事では、初心者でもできる耳コピのやり方や方法、コツを解説します!

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耳コピをするために用意するもの

実際に耳コピを行うためには、以下の3点を用意してください。

・コピーしたい曲。楽器初心者向けのものがオススメです。

・再生ができるアプリやプレイヤー

・楽器 or 作曲ソフト

まずは、この3点を用意するためのポイントを解説していきます。

用意するもの1.コピーしたい曲

当たり前ですが、まずは耳コピをしたい曲を用意してください。

ここで、選曲のポイントを、以下の5点にまとめました。ご覧になってください。

・楽器初心者向けの曲を選ぶ

・楽器構成が少ない

・テクニカルなフレーズを使っていない

・スローテンポである

・エフェクトがかかっていないドライな楽曲

以上の5点をクリアしている楽曲なら、初心者でも耳コピがしやすいと言えます。

楽器構成が多く、テクニカルなフレーズをハイテンポで演奏している曲は、耳コピの難易度が高くなります。

初心者のうちで、このような曲を耳コピするのは、不可能と言えます。

また、エフェクターで音を加工しまくっているような曲は、音階の聴き取りがやりにくくなります。

このため、耳コピの初心者のうちは、上記の5点をクリアしている楽曲を選ぶようにしてください。

用意するもの2.繰り返し再生ができるアプリやプレイヤー

これも当たり前ですが、耳コピをする対象の曲を再生するプレイヤーが必要になります。

ここで注意してもらいたいのが、CDをステレオで再生するのは、オススメできません。

なぜなら、耳コピという作業は、特定の箇所を何度も聴き直して行うことになるからです。

CDをステレオで再生する場合、特定の箇所のみを何度も再生するのに、かなりの手間がかかります。

逆にスマホアプリや、パソコンのプレイヤーなら、特定の箇所のみを繰り返し再生する機能があったりします。

仮にそういった機能がなくとも、指先一つで簡単に巻き戻しができます。


是非、このようなプレイヤーを使用して、耳コピに挑戦するようにしてください。

用意するもの3.ギターか鍵盤 or 鍵盤アプリ

耳コピをする曲を実際に演奏しないといけないので、ギターか鍵盤を用意してください。

なぜなら、楽器を弾くことで、体に音をダイレクトに伝えることができるからです。

こうすることで、あなたに音感が身につき、耳コピに役立てることができるようになります。

ギターは体に密着させて弾く楽器なので、体に音がダイレクトに伝わりやすいのです。

鍵盤も指先に神経を集中させるので、音感を鍛えるのに大きく役立ちます。


しかし、どうしても楽器を手元に置けない人もいるかと思います。

その場合は、スマホの鍵盤アプリで代用すればオーケー!

近年では無料のものでも、リアルなピアノ音声を再現できるものがあります。是非、お使いになってください。

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耳コピの手順

実際に耳コピをするためには、以下の手順に沿って行うと、やりやすくなります。

・メインメロディを歌えるくらいまで聴き込む

・キーを割り出す

・キーからメインメロディの音名を明らかにする

それぞれについて、解説をしていきます。

メインメロディを歌えるくらいまで聴き込む

まず始めに、メインメロディを歌えるくらいになるまで、対象となる曲を聴きこむことから始めましょう。

メインメロディとは、歌のある曲なら、それが該当します。

歌のない曲なら、楽器で奏でられている音が、対象になります。


特に歌の場合は、単音でメロディを奏でているので、比較的耳コピがしやすいと言えます。

僕自身の初心者時代でもそうでしたが、耳コピをしたいメロディの音だけ聴いて、採譜しようとする方が多いように感じます。

確かにメロディを聴いただけで、即座に耳コピをし、演奏をすぐに再現できる人はいます。

しかし、それはすでに音感を身につけている、中・上級者クラスの音楽家が持ち合わしているスキルです。


初心者のうちでは、そういったスキルは無いのが普通です。よってこの方法は、初心者に向いていないことがわかります。

最初のうちは、メインメロディを歌えるくらいまでに、聴き込むところから始めるようにしましょう。

歌に自信がないなら、メロディの内容を、体で覚えるイメージで聴き込めばオーケー。これだけでも、音感を鍛えることが可能です。

ここで注意してもらいたいのが、「メロディをなんとなく覚えてる」という状態は避けるようにしてください。

この状態で次の手順に踏んでも、音を探すのにかなりの時間を要してしまいます。

では、次の手順の解説に進みます!

キーを割り出す

耳コピでは対象となる曲が、どのキーで構成されているかを把握することが重要になります。

キーとは簡単にいうと、音楽の中心となる音の集まりのことを言います。

例えばキーが「C」なら、「ドレミファソラシ」の7つの音を主体に、音楽が構成されています。

この使える音のことを、ダイアトニックスケールと言います。

キーは、全部で12種類ありますので、その一覧表を画像で用意しました。ご覧になってください。

ここまで読んで、難しいように思われた方もいるかと思います。

ご安心を!これから解説する方法は、驚くほどに簡単です!それをご紹介します。

キーの割り出し方の簡単な方法

①耳コピの対象となる音楽を再生します。

②次に、鍵盤やギターなどで曲に合わせるイメージで、「ドレミファソラシ」を弾いてください。

③実際に弾いてみて違和感がなければ、その曲のキーは「C」になります。

④違和感を感じたら、別のキーで試してください。これを繰り返すと、遅くても12回目にはヒットします。


ものすごく簡単だと思いませんか?(笑)

ちなみに上記の表は、メジャーキーというものになります。

音楽にはこれ以外に、マイナーキーというものが存在します。

マイナーキーの考え方は、上の表の6番目を1つ目としてスタートし、5番目を7つ目として数えると成立します。

例えば、Cメジャーキーを6番目のラから数えると、以下のようになります。

「ラ シ ド レ ミ ファ ソ」

これが、マイナースケールになります。

他のキーでも、これと同様のことをすれば、マイナーキーとすることができます。

このことも覚えておいてください。

キーからメインメロディの音名を明らかにする

キーを割り出せたら、次は音名を明らかにしていきましょう。

この時のポイントは、1曲丸ごとやろうとするのではなく、ワンフレーズずつ行う方が効率的です。

例えば、一番キャッチーなフレーズが流れている、サビから耳コピを行えばより効率的にできるでしょう。

音名を明らかにする手順は、以下の4つの通りです。

①予め用意した音楽の再生プレイヤー(アプリ)で、指定した箇所を何度もリピート再生します。

②次に割り出したキーから、使える7つの音を当てはめる感覚で、楽器を弾いてください。

③音程を耳に刻み込むイメージを持ちながら、「音が高くなったな」「音が低くなったな」という感覚で、メロディをなぞるように楽器を弾きましょう。

④一音でも音が合えば、素早くメモを!こうすることで、途中で迷子になることを防ぐことができます。


時間はかかりますが、これを繰り返し行うことで、1曲分の耳コピが必ずできます。

根気よく頑張ってください!

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どうしてもキーを割り出せない時の対処法

ここで、12種類のキーを全てを試してみても、しっくりこない場合もあります。

その原因は、以下の2つが考えられます。

原因① 曲の構成が複雑だから

原因② そもそもあなたに音感が備わってないから

原因①の場合なら、もっと簡単な曲を選曲すれば、すぐに解決すると思います。

音楽には簡単なように聴こえても、曲の途中でキーが変わってしまうものが存在します。このことを「転調」と言います。

「転調」とは、Aメロではキーが「A」だとして、サビではキーが「C」に変わるなどのことを言います。

もしこのような曲で、上記の方法を試しても、途中で音程が迷子になります。

その場合は、転調をしない曲を選ぶようにした方がいいでしょう。

ここでもし、転調していない曲でもしっくりこない場合は、原因②が該当します。

その場合は、厳しい言い方になりますが、一旦は耳コピはしないほうが賢明と言えます。

そもそも音感がない状態では、耳コピはできません。

楽譜やコード表を参考にしながら、楽器や歌の練習に専念してください。

なぜなら、これらを行うことで、音感を鍛えることができるからです。

楽器の練習をする中で、音楽がどう構成されているかを、感覚的に知ることができます。

その状態になることで、初めて耳コピができるラインに立つことができると言えるでしょう。

しかし、演奏はできるけど、耳コピがどうしても苦手という方が稀にいます。

その場合は、この記事をしっかり読んで、参考にしながら耳コピの実践をしてください。

大丈夫です。楽器演奏のできるあなたなら、確実に耳コピができる資質はあります。頑張ってください!

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コードの耳コピ

ここで、コードの耳コピの方法にも触れます。

コードとは、歌のような単音のメロディと違い、3つか4つの複数の音で構成される音色のことを言います。日本語では、和音と言います。

主にギターやピアノなどで、演奏されることが多いです。

よって、コードの耳コピは、単音と比べると難しくなります。

しかし、コードの耳コピの方法にも、正しい手順があります。

むしろ、これまでの解説を実践していれば、コードの耳コピもできる資質は備わっているはずです。

この方法は、全部で3つの方法がありますので、それらを1つずつ紹介していきます。

ダイアトニックコードを覚える

コードの耳コピを最も効率良くする方法は、ダイアトニックコードを覚えることです。

ダイアトニックコードとは、キーに沿って使える7つのコードのことを言います。

例えばキーが「C」の場合に使えるコードは、以下の7つです。

C / Dm / Em / F / G / Am / Bm-5

これまでの解説を基に、耳コピ対象曲のキーを割り出すことに成功していたら、あとは簡単!

曲を流しながら、上記7つのコードを当てはめる感覚で、弾いていけばオーケー!

この時のポイントは、これまでの解説と同様に、ワンフレーズずつ行う方が効率的に行えます。

プレーヤー(アプリ)で音楽を再生しながら、指定した箇所をリピートさせ、コードを当てはめる感覚です。

弾いたコードとメロディが合致したら、素早くメモを取ってくださいね。

ここで、12種類のキーのダイアトニックコードの一覧表を用意しました。是非、参考になさってください。

よく使われるコード進行を覚える

よく使われているコード進行を覚えるのも、コード耳コピの手段の一つです。

世に流れている音楽のほとんどは、コードで構成されていることが多いです。

それらの曲は、一つ一つが違う曲でも、コード進行は全く同じということも珍しくありません。

例えば日本の音楽には、「王道コード進行」や「カノン進行」と呼ばれるものが、多く使用されています。これらを知るだけでも、コードの耳コピに役立てることができます。

ここで一度、あなたの好きな曲のコード進行を、お調べになってみてはどうでしょうか?

そこから、曲を構成するコード進行を実際に演奏することで、コードの響きを感覚的に理解できるようになります。

こうすることで、コードの耳コピに対する、ヒントを得ることができます。

是非、実践してみてください。

また、コード進行について解説している、記事があります。お気になる方は、こちらも併せてお読みください。

・かっこいい!王道のロックコード進行を音声付きで解説!

ベースのルート音からコードを予測する

どうしてもコードは、複数の音で構成されているため、聴き取るのが難しい側面があります。

そこで、ベースのルート音から、コードを予測する方法もあります。

ルート音とは、コードを構成する音の中で、最も低い音のことを指します。

ベースという楽器は、基本的にルート音を単音で弾いて演奏します。

つまり、ギターやピアノでCコードを弾いている場合、ベースでは単音で低い「ド」の音を弾いている可能性が高くなります。

このことから、ベースが「ド」の音を弾いているなら、コードは「C」であると、予測することができます。

ベースの音を口ずさめるくらいに聴き込んで、そこからこれまで紹介してきた方法で音名を割り出せばオーケー!

その音名を基にすれば、コードを割り出すことが可能になります。

しかし、曲によっては、複雑な演奏を採用している場合もあります。

そういった曲では、ベースからコードを割り出すのは難しいでしょう。

また、簡単な曲でも、敢えてルートを外していることもたまに見かけます。

このため、ベースからコードを割り出す方法は、耳コピ初心者を脱したい方に向いた手法と言えます。

耳コピをとにかく極めたいとお考えの方は、是非ベースからのコードの割り出しに挑戦してみてください。

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まとめ

いかがでしたか?

耳コピは簡単とは言えませんが、手順に沿えば必ずできるようになります。

この技術は、あなたが今後音楽を続けていく上で、あらゆる場面で活用することのできるスキルとなります。

楽譜いらずで演奏ができるようになるだけでなく、演奏技術や作曲の向上にも繋がります。

この記事の内容をしっかり読んで、実践を重ねれば、スラスラと耳コピができるようになります。

根気よく、頑張ってみてくださいね!

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では、この記事は以上になります!

あなたのお役に立てたら幸いです!