こんにちは。関西を拠点に活動中のロックバンド、Zinnia Satticeのウラタテツです。
この記事では、ギターの半音下げチューニングのやり方や、方法について解説します。
半音下げチューニングとは何か?
そもそも、半音下げチューニングとは、何なのでしょうか?
それは、通常のレギュラーチューニングの状態から、全ての弦の音を半音下げる、ことを言います。
詳しくは下の画像と、音声をご覧ください。
◇レギュラーチューニング音声
◇半音下げチューニング音声
画像と音声を、確認していただけましたか?
レギュラーに比べて、半音下げの方が、音が低く聴こえたかと思います。
また、画像では、♭(フラット)や#(シャープ)といった、記号が書かれています。
これらの記号の意味は、
♭(フラット)は、半音低いことを示す
#(シャープ)は、半音高いことを示す記号になります。
上の画像を例にして解説すると、Eから半音下げたE♭と、Dから半音上げた音がD#は、同じ音になることを意味します。
「ややこしいなあ」と感じるかと思いますが、上の画像を参考にしながら、このことを覚えておいてください。
あなたが、これからギターで曲を演奏するとき、楽譜やTAB譜を見ることがあると思います。
そこに、Half Step Down Tuning、と書かれていることがあります。
これは、「ギターの音を半音下げて弾いてください」と、楽譜が指示しているのです。
チューニングの方法については、こちらの記事でも、詳しく解説しています。
ギター初心者のためのチューニング法とチューナーの種類について解説!
半音下げチューニングをするためにはチューナーが必須!
では、半音下げチューニングの、具体的なやり方について解説します。
半音下げチューニングを、間違いなくやるのであれば、チューナーが必須となります。
チューナーには、種類にもよりますが、半音下げモードが備わっているものがあります。
その機能があるものと、無いもの、それぞれのやり方を解説します。
チューナーの半音下げ機能を使ったチューニング法
例えば、僕が愛用しているこのチューナーには、半音下げ機能が備わっています。
使い古して、ボロボロになってるのは、気にしないでください(笑)
このタイプのチューナーは、足元に置いて使用する、「フロアタイプチューナー」と呼びます。このことも併せて、覚えておきましょう。
具体的な使用法の、手順を解説します。
最初に、本体正面の下にあるボタンを押して、チューナーを起動させます。
一枚目の画像に、黄色く丸で囲っている箇所があります。
そこには、FLATと書かれています。
二枚目の画像の、黄色く丸で囲っているボタンが、FLATのボタンです。
ボタンを一回押すことで、半音下げモードになります。
あとは、E♭ / A♭ / D♭ / G♭ / B♭ / E♭ に合わせて、ペグ(糸巻き)を回して、チューニングすればオーケー!
この機能があると、簡単に半音下げチューニングが出来ます!
チューナーに半音下げモードがない場合のやり方
ここで、チューナーに半音下げモードが無い場合の、やり方について解説します。
ここでも、僕が愛用しているチューナー・その2を使って紹介します。
机の上が散らかってますが、気にしないでください(笑)
これは、「クリップ式チューナー」と、呼ばれるものです。
ギターのヘッド(頭)に挟んで、使用するタイプのものです。
僕が使用している、このチューナーには、半音下げモードが搭載されていません。
クリップ式チューナーの中でも、搭載されている機種もあります。
このモードがない場合の、手順を解説します。
まずは、画面の裏側に起動ボタンがあります。それを押すと、チューナーが起動します。
6弦を弾いたとしたら、チューナーの画面に、Eと表示されます。
この状態から、ペグ(糸巻き)を回して、少しずつ音を下げていきます。
すると、画面にある△マークが、左に傾き始めます。このまま、もう少し下げてみましょう。
少し下げたことにより、△マークが右側に移動しました。
これと同時に、Eの隣に♭(フラット)の記号が現れました。
更に下げ続けて、矢印を真ん中に持っていけば、半音下げが完了します!
これで、6弦の半音下げが出来ました!
この要領で、他の弦もチューニングすればオーケー!
ですが、ここで注意しないといけない点があります。
チューナーの種類にもよりますが、中には、
E♭ / A♭ / D♭ / G♭ / B♭ / E♭
と表記してくれない、機種があります。
僕の使っている、このチューナーは、この表記をしてくれません。
例えば、5弦を半音下げてみましょう。
画面では、Aと表記されています。
5弦のレギュラーチューニングの状態から、半音下げます。すると…
A♭ではなく、G#と表記されました。
この記事の冒頭でも解説をしましたが、A♭とG#の音は、全く同じなのです。
たまに、このようなチューナーが存在するので、注意が必要です。
この記事の冒頭で、下の画像の内容を参考にし、覚えておいてくださいと解説した理由は、このためです。
同じことを二度言いますが、このことをしっかりと、認識してください。
半音下げチューニングのメリット
ギターのチューニングを、半音下げることにより、メリットが生まれて来ます。
代表的なメリットは
・ギターにかかる負荷が緩くなる。
・低音の響きが増す。
・弦を押さえやすくなる。
・カポタストを使用することで、レギュラーチューニングの音を作ることができる。
の4点あります。
ここで、それぞれのメリットについて、詳しく解説していきます。
ギターにかかる負荷が緩くなる
ギターは、弦を張ることで、張力というものが発生します。
張力が発生することにより、ギターに負荷が生じます。
楽器の個体により、かかる負荷は異なりますが、ここでは、アコースティックギターを例に解説します。
弦の太さによって、かかってくる負荷は変わりますが、一般的な太さの弦を張っている場合は
1弦 = 約10キロ
2弦 = 約10キロ
3弦 = 約10キロ
4弦 = 約13キロ
5弦 = 約12キロ
6限 = 約11キロ
合計約66キロもの負荷が、アコースティックギターに、かかっていることになります。
これは、一般的な成人男性と、同じ重さになります。
対して、チューニングを半音下げると
1弦 = 約9キロ
2弦 = 約9キロ
3弦 = 約9キロ
4弦 = 約11キロ
5弦 = 約10キロ
6弦 = 約10キロ
合計約58キロになります。レギュラーチューニングと比べて、約7キロも軽くなりました。
これは、弦にかかる負荷が、約7キロ軽くなったことを意味します。
ギターにかかる負荷が大きくなりすぎると、どうなるのでしょうか?
最悪の場合、ネックが折れる可能性が、高くなります。
ギターのコンディションを、なるべくいい状態に保っておきたいとお考えでしたら、半音下げチューニングをすることを、強くオススメします。
低音の響きが増す
半音下げチューニングは、文字通り、音を半音下げている状態です。
これにより、低音の響きが増した、落ち着いたサウンドを、作ることが可能になります。
このことから、常に半音下げチューニングの状態で、弾いているギタリストも多くいます。
ちなみに僕は、レギュラーチューニング派ですけどね(笑)
ここまで説明しといて、半音下げとちゃうんかい!というツッコミは、無しでお願いします(笑)
弦を押さえやすくなる
半音下げチューニングをすることで、弦にかかる負荷が軽くなると解説しました。
このことにより、弦の張力が緩くなり、弦を押さえやすくなるという、メリットが生まれます。
人差し指で全ての弦を押さえる、Fコードに苦戦しているのなら、半音下げチューニングで練習してみるのはどうでしょう?
これにより、難易度が少し下がりますよ!
特にアコースティックギターだと、エレキギターと比べて、弦が硬い傾向にあります。
半音下げにすれば、弾きやすくもなりますので、是非試してみてください。
Fコードの押さえ方は、こちらの記事でも解説しています。お気になられましたら、こちらもどうぞ!
カポタストを使用し、レギュラーチューニングの音を作れる
あなたは、カポタストという、機材をご存知でしょうか?
先ずは、下の画像をご覧ください。
これが、カポタストと呼ばれる機材です。
カポと略して、呼ばれることが多いです。
具体的な使用方法は、下の画像をご覧ください。
このように、ギターのネックに挟み込みます。
ポイントは、フレットと呼ばれる、金属のバーの近くで挟むこと。
カポタストを使用することで、ギターの音程を上げることが、出来るようになります。
例えば、1フレットに挟むことで、音程が半音上がります。
これにより、レギュラーチューニングと同じ音が鳴ります。
しかも、チューニングは半音下がっている状態なので、ギターへの負荷も軽いままです。
カポタストを使用することで、このようなメリットが生まれるのです。
また、あなたが楽譜を見て、ギターを演奏する機会が多いかと思います。
その時、楽譜がチューニングの状態を指定してくることが、よくあります。
それは、レギュラーチューニングであったり、半音下げを指定するものと、バラバラでしょう。
その度に、チューニングをし直すのが、とても手間になります。
しかし、カポを使用することで、その手間を省くことが、可能になります。
これにより、半音下げチューニングとカポの併用が、とても有用であるとわかります。
ちなみに、2フレットにカポを挟むと、1音(半音2つ分)上がります。
3フレットなら、1音半(半音3つ分)の計算になります。
演奏の幅が大きく拡がりますので、是非ともカポタストを使ってみてください!
まとめ
では、この記事も終盤となってきましたので、これまでの解説をまとめます。
◇半音下げチューニングとは、通常のレギュラーチューニングの状態から、全ての弦の音を半音下げることを言う。
◇半音下げチューニングを行うためには、チューナーが必須!
◇ギターにかかる負荷を軽減できる。
◇低音が増し、落ち着いたサウンドを奏でることができる。
◇張力が緩まり、弦を押さえやすくなる。
◇カポの使用により、演奏性に幅が拡がる
以上になります。
もともと、レギュラーチューニングで弾くことが多い方でも、一度半音下げを試してみるのはいかがでしょうか?
こっちの方が弾きやすいな!と、感じるかもしれませんよ!
では、この記事はこれで以上になります。
あなたのお役に立てたのなら、幸いです!