こんにちは。関西を拠点に活動中のロックバンド、Zinnia Staticeのウラタテツです。
DTMで作曲を行う時、ベースを打ち込みで行う場面は、多くあります。
ベースとは、音楽の軸となる、重要なポジションになります。
ベースの役割は、ボーカルやギターで奏でるメロディをドラムに移す、橋渡しのような役割があります。
そして、ベースの弾き方で、驚くほどに曲の雰囲気が変わってきます。
そのため、ある程度しっかりしたフレーズを打ち込まないと、違和感のある音楽ができあがってしまいます。
しかし、実際に音楽を聴く時、ベースの音はハッキリと聴こえないことがほとんどです。
そのため、どのような弾き方をしているのか、把握しにくい傾向にあります。
ゆえに、DTMで打ち込みをしても上手くいかない、ということがよくあります。
この記事では、DTMで使えるベースの打ち込みのコツやパターンなどを、実際の音源や譜面を使用して解説します!
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また、本講義と同じ内容を動画でも用意しておりますので、中央の再生ボタンを押してご覧になってください。
ベースの役割であるルート音を理解する
音楽は、コード進行に沿って作られている場合がほとんどです。
コードとは、複数の音で構成される和音のことを言います。
このコードには、ルート音と呼ばれる、一番低い音が必ず存在します。
DTMでベースを作るためには、コードの一番低いルート音を打ち込むことが基本となります。
ここでコードの基本となる、メジャーコードとマイナーコードのルート音を図で記載しておきます。
ルート音がわからない方は、下の図をしっかり確認しておきましょう。
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ベースの打ち込み実践とパターン
では、上記のことをしっかりと踏まえられたら、ベースの打ち込みを実践していきましょう!
ここからは、実際の音源と画像に沿って解説していきます。
先ずは、こちらの音源をお聴きください。
こちらの音源は
C → D → Bm → Em
という、王道のコード進行を採用しています。
この音源には、まだベースを打ち込んでいません。
これから、この音源にベースを打ち込んで、解説をしていきます!
ルート弾き
先ずはベースの基礎中の基礎である、ルート弾きの打ち込みをしてみましょう!
音源と画像をご覧ください。
全体の音源
ベースのみ
実際に打ち込んだ画像
楽譜はこちら
このフレーズのコード進行は、
C → D → Bm → Em なので、ルート音だと
C(ド) → D(レ) → B(シ) → E(ミ) になります。
ルート弾きは、ベースの基礎中の基礎の演奏で、曲のリズムに合わせれば成立します。
ややこしいことをしない、実に男らしいフレーズとも言えます。
ギターが激しいフレーズを弾いてる時などに、よくこの奏法が採用されます。
しかし、終始この弾き方だけだと、物足りなさを感じるかと思います。
そこで、他の打ち込み方もご紹介します!
コードの変わり目にさり気なくスケールを混ぜて打ち込む
では、ここでルート弾きを基調としながら、コードの変わり目にスケールを足して打ち込んでみます。
全体の音源
ベースのみ
打ち込み画面
楽譜
ルート弾きを基調としながら、コードの変わり目にさり気なくスケールを打ち込むことで、このようなフレーズを作ることができます。
この打ち込み方をすることで、しっかりとルートで支えながらも、ベースの存在感をさりげなくアピールすることができます。
この打ち込み方のポイントは、ベースを派手に動かさないことです。
また、スケールを少々理解しておく必要もありますので、そちらも簡単に解説をしておきます。
スケールの考え方
スケールと聴くと、難しいものであると、イメージされがちです。
確かに、突き詰めて考えていけば、容易なものではなくなります。
しかし、これから解説することは、非常にシンプルなものですので、ご安心ください。
では、このスケールについても、解説していきます!
音楽には、キー(Key)というものが、必ず存在します。
このキーというものは、簡単に言えば、
どの音を中心として音楽を構成しているか?
ということになります。
例えば、ある音楽のキーが「C(ド)」だとします。
この時、「C(ド)」を中心として、音楽が構成されていることになります。
このキーが変わることで、使える音と使えない音の2つが出現します。
ここで、キーが「C(ド)」の場合、使える音は以下の
C・D・E・F・G・A・B (ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ)の7つになります。
そして、この記事内で紹介している音源のキーは、Emになります。
Emで使える音は
E F# G A B C D (ミ ファ# ソ ラ シ ド レ)の7つです。
実際に打ち込むときに、スケールを混ぜるときは、この中の音を選ぶことができます。
そうすることで、先ほど紹介したようなベースのフレーズを作ることができるのです。
このことを再現するポイントは、派手に音階を上下させずに、ルート音から一番近い位置で打ち込むことです。
是非、実践してみてください。
コードの構成音を利用して打ち込む
コードの構成音を利用して、ベースを打ち込む方法もあります。
先ずは、音源と画像をご覧ください。
全体の音源
ベースのみ
打ち込み画像
楽譜
これまで紹介してきた打ち込み方と違い、ベースラインが激しく上下していることがわかると思います。
この打ち込み方をすることで、よりベースの存在感を際立たせることができます。
この打ち込み方のポイントは、コードの構成音を利用する点にあります。
例えば、Cは「ド ミ ソ」の3つの音で構成されています。
ベースで打ち込む場合は、ギターや鍵盤のように、複数の音を同時に鳴らすのではなく、
構成音を一つずつ打ち込むことがポイントとなります。
また、単に音階を上下させればいいというものではありません。
しっかりと構成音に沿って打ち込まないと、不協和音が生じ、聴きづらい音源が出来上がってしまいます。
ここで、この記事で紹介しているコード進行の、構成音を紹介します。参考になれば幸いです。
Cコード = C・E・G(ド・ミ・ソ)
Dコード = D・F#・A( レ・ファ#・ラ)
Bmコード = B・D・F#(シ・レ・ファ#)
Emコード = E・G・B(ミ・ソ・シ)
この打ち込み方も、是非とも試してみてください。
オクターブ奏法
オクターブ奏法の打ち込み方をご紹介します。
先ずは、音源と画像をご覧ください。
全体の音源
ベースのみ
打ち込み画面
楽譜
オクターブ奏法を打ち込むことで、これまで紹介してきたものとは違う、ベースの存在感をアピールすることができます。
オクターブとは、ある一定の音程を示す意味になります。
例えば、キーが「C(ド)」だとして、これをオクターブでなぞって数えると
「C(ド) D(レ) E(ミ) F(ファ) G(ソ) A(ラ) B(シ) C(ド)」となります。
低いC(ド)から音が始まり、高いC(ド)で終わることを、「1オクターブ」と言います。
このことを、ベースの打ち込みで応用することができます。
例えば、この記事で紹介している音源のコード進行は
C → D → Bm → Em
で、ルート音が
C → D → B → E
であると解説してきました。
Cの箇所では、低いCと高いCを交互に打ち込み
Dの箇所では、低いDと高いDを交互に打ち込み…
このように打ち込んでいけば、オクターブ奏法を再現することができます。
是非、実践してみてください。
スケール、構成音、オクターブを組み合わせる
これまで紹介してきたパターンを、組み合わせた打ち込み方です。
音源と画像をご覧ください。
全体の音源
ベースのみ
打ち込み画面
楽譜
スケール、コード構成、オクターブの3つの要素を全て組み合わせてみました。
かなり目まぐるしくフレーズが上下していますが、ここで注目してもらいたいポイントがあります。
それは、ひたすらに打ち込み続けるのではなく、休符を挿れている点です。
休符を入れることで、上下しているような激しいフレーズでも、余裕を持たせることができます。
また、この打ち込み方を採用することで、曲の雰囲気を一気に変えることができます。
ベースの打ち込みに慣れてきたら、この方法も試してみてください。
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既に完成された曲のベースをDTMでコピーする
ベースの打ち込みの技術をあげるためには、実際の曲がどのように弾かれているかを知ることも、効果的です。
ここで、僕があなたにオススメする方法は、既に完成された曲のベースをDTMで打ち込んでコピーすることです。
既に完成された音楽をDTMでコピーすることで、どのようなフレーズが演奏されているかを知ることができます。
このことで、あなたの中の打ち込みに対する引き出しを、増やすことができます。
この引き出しを増やすことの最大のメリットは、製作途上で迷うことが少なくなり、スムーズに進むようになります。
実践方法としては、耳コピをして打ち込むことが、一番望ましいです。
しかし、耳コピはハードルが高いと感じる方も、多くいるかと思います。
その場合は、コピーしてみたい楽曲の楽譜を購入し、譜面通りに打ち込んでみるといいでしょう。
もちろん、耳コピができる自信があるなら、楽譜を購入する必要はありません。
選曲のポイントは、難しい曲よりも、「頑張ればできるかな?」くらいのハードルの曲をチョイスすることをオススメします。
初めてのうちから、難しい曲を選ぶと、確実に行き詰まる可能性が高いためです。
しかし、簡単すぎる曲だと、あまり練習になりません。
このことから、「頑張ればできるかな?」くらいの曲をコピーすることが、打ち込みの腕前をあげる一番の近道であることがわかります。
是非、実践してみてください。
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ベースの打ち込みで注意したいこと
これまで、DTMでのベースの打ち込み方について解説してきました。
DTMでは、様々な音楽を製作することができます。
それゆえ、人間が演奏できないようなものまで、製作が可能です。
ここで、あなたに注意してもらいたいことがあります。
それは、人間が演奏できる曲を意識して作ることです。
この記事の冒頭でも解説をしましたが、ベースというものは、音楽での軸になります。
ギターやボーカルをドラムに伝える橋渡しのような存在でもあるのです。
それゆえ、人間が演奏可能な打ち込みを行うことを、意識するようにしてください。
DTMで打ち込みを中心として作曲をする人の中に、
「気がついたら、人間では演奏できない、無茶な譜面が出来上がっていた」
ということが多く見られます。
こうなってしまうと、ベースという軸がブレてしまい、大きな違和感を感じる曲が出来上がってしまいます。
また、このことはベースに限らず、他の楽器の打ち込みでも同じことが言えます。
人間が実際に演奏することができるかどうか?
このことを意識しながら、製作をするようにしてください。
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まとめ
いかがだったでしょうか?
この記事では、ベースの打ち込み方のコツやパターンを紹介してきましたが、それはほんの一例です。
ここで紹介してきたことを実践しながら、打ち込みに慣れてくれば、あなたなりのフレーズを作ることも可能になってきます。
初めてのうちは、打ち込めても違和感が拭えず、苦戦することが多いかと思います。
現役のベーシストの方でも、ベースの打ち込みが上手くいかない、ということが多くあるようです。
打ち込みができるようになるためには、何度も繰り返していくことが重要になります。
そうすることで、あなたにとって一番しっくりくるフレーズを打ち込むことができます。
注意するべき点をしっかり押さえていれば、打ち込み方には正解はありません。
しかし、もしも正解があるとすれば、「あなたにとって一番しっくりくるフレーズを作れた時」、だと言えるでしょう。
実践を重ねていって、あなただけの最高傑作を作ってくださいね!
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では、この記事は以上になります。
あなたのお役に立てたら幸いです!