こんにちは。関西を拠点に活動中のロックバンド、Zinnia Staticeのウラタテツです。
Twitter:@zinnia_tetsu
「コード進行の耳コピってどうやるんだよ!?わからないよ!!」
このように、苦しんでいる方が多くいると思います。
確かにコードの耳コピは、簡単とは言えません。
なぜなら、単音のメロディと違い、コードは3つか4つの音を重ねて奏でられているからです。
僕も初心者時代は、これが全くできませんでした。
それどころか、できるようになる未来が見えなかったほどに、苦戦した記憶があります。
しかし、一からしっかりとポイントを押さえ、コツを掴めばできるようになりました。
この記事では、僕が培ってきたコード進行の耳コピの方法やコツ、探し方を解説します。
手順①楽器構成が少ない曲から始めよう
コードの耳コピができずに悩んでいるのなら、まずは楽器構成の少ない楽曲から始めることをオススメします。
例えばバンド系の曲だと、複数の楽器で音楽が構成されているので、耳コピ初心者には難しいジャンルといえます。
また、エレクトロニカと呼ばれる、電子楽器で構成されているジャンルもオススメできません。
なぜなら、楽器の音が加工されまくっており、音階やコードが聴き取りずらい構成になっているからです。
最初のうちは、ギターやピアノのみで演奏されている、弾き語り系の曲をチョイスするようにしてください。
このような音楽は、楽器と歌声のみで構成されているので、コードの聴き取りが比較的簡単と言えます。
もちろん曲によっては、弾き語りでも難易度の高い曲もあります。
ここで、僕が耳コピの練習でオススメしたい曲が、デビュー初期のゆずの楽曲です。
彼らの初期の音楽は、楽器構成が少なく、コードの耳コピに最適です。
また、意外にもコード進行に少しの捻りあり、耳コピの練習にも適しているといえます。
YouTubeの動画を掲載しましたので、この曲の耳コピから始めてみてください。
手順②キーを特定する
耳コピをしたい曲を選んだら、次はキーの特定をしましょう。
この手順を踏まずに、いきなりコードの耳コピをしようとしても、返って難しくなるだけです。
必ず、これからの解説をしっかり読んでから、コードの耳コピに挑戦するようにしてください。
この方法は、意外と簡単な方法がありますので、それを紹介します。
キーは全部で12種類ある
キーとは簡単にいうと、音楽の中心となる音の集合体のことを言います。
例えば、キーが「C」である音楽は、以下の7つの音を中心に構成されています。
「ド レ ミ ファ ソ ラ シ」
そしてキーというものは、全部で12種類あります。
これが「D」だった場合は、音楽の中心となる音が「C」とは異なってきます。
まずは、キーが全部で12種類あることを覚えてようにください。
ここで、キーの一覧表を用意しました。ザッと見る程度で構いませんので、ご覧になってください。
このことを踏まえたら、次の手順です。
曲に沿って音階を弾いてキーを特定する
キーを特定する方法は、耳コピの対象曲を聴きながら、Cのキーである「ドレミ〜」の7つの音を実際に弾いてみてください。
もし「ドレミ〜」を弾いてみて、しっくりこないなら、その曲のキーは「C」でないことがわかります。
その場合は、次に「D」の音階を試しに弾いてみてください。それも違うなら、「E」のキーを試すイメージです。
このことを繰り返しているうちに、弾いた音階がピッタリと当てはまる時がきます。キーは全部で12種類ですので、遅くとも12回目には割り出すことができるでしょう。
ここで、12種類のキーを全て試しても、しっくりこないという方がたまにいます。
あなたがもし、それに該当するなら、一旦はコードの耳コピは止めにした方が賢明です。
厳しい言い方になりますが、その場合だと、基本的な音階が理解できていない可能性が高いといえます。
基礎的な楽器の練習や、相対音感を鍛えることから、始めるといいでしょう。
それらを経てから、再度コードの耳コピに挑戦すればいいのです。それからでも、決して遅くはありません。
相対音感の鍛え方については、下の記事で詳しく解説をしています。お気になる方は、こちらも併せてお読みください。
・耳コピに絶対音感は不要!相対音感を鍛えればできる!
手順③キーからダイアトニックコードを割り出す
耳コピの対象曲のキーがわかったら、今度はダイアトニックコードを割り出しましょう。
ダイアトニックコードとは簡単にいうと、キーの中でよく使われる7つのコードのことを言います。
例えば、あなたが割り出した曲のキーが「C」だとしたら、使われるコードは以下の7つです。
C / Dm / Em / F / G / Am / Bm-5
また、キーが「D」になると、ダイアトニックコードの内容も異なってきます。
ここで、全てのキーのダイアトニックコードの一覧を、画像で用意しました。ご覧になってください。
このことを把握したら、次のステップへ進みましょう!
コード進行のパターンを予め覚えておく
ダイアトニックコードを割り出しても、当てずっぽでコードを当てはめるのは非効率といえます。
コードの耳コピを効率的に行うときは、予めコード進行のパターンを覚えておくといいでしょう。
例えば、世に流れている音楽では、以下のようなコード進行が採用されていることがあります。
キーが「C」の場合のコード進行例
・C → F → G → C (Ⅰ → Ⅳ → Ⅴ → Ⅰ)
・F → G → Am → C (Ⅳ → Ⅴ → Ⅵm → Ⅰ)
キーが「A」の場合のコード進行例
・A → D → E → A (Ⅰ → Ⅳ → Ⅴ → Ⅰ)
・D → E →F#m →A (Ⅳ → Ⅴ → Ⅵm → Ⅰ)
このようにコード進行を先に予測をしておき、その上で音楽を聴きながら、楽器で弾いて当てはめるイメージです。
こうすることで、コードの耳コピを効率的に進めることができます。
なぜ先に予測をするのかというと、世に流れている音楽は一曲ずつが違っても、コード進行は全く同じである場合が多いからです。
例えば、ポップスとハードロックでは、全くジャンルの違う音楽です。しかし、そうであっても、コード進行は全く同じという場合が多いのです。
このため、先にコード進行を予測することで、耳コピの効率を良くすることができるのです。
では、これまでの手順を踏まえた上で、コードの耳コピの実践法を解説していきます!
コードの耳コピ実践
ここで、これまでの解説を簡単にまとめておきます。
・キーを特定する
・ダイアトニックコードを割り出す
・コード進行を予め予測しておく
これらのことをクリアしているなら、コード耳コピの半分はできたも同然です。
ここからは、コードを明らかにしていく方法を解説していきます。
まず、耳コピをしたい音楽を実際に再生します。
次に、予測しているコード進行を弾いてみてください。
ここで、予測していたコード進行と合わないと感じたら、別のパターンの進行を弾いてみましょう。
予め割り出してあるダイアトニックコードの中から、違うコード進行を予測し直すイメージです。
これを何度か繰り返すことで、大体のコード進行を明らかにすることができます。
是非、実践してみてください。
ノンダイアトニックコードの耳コピ
あなたが実際に耳コピをしたい曲が、ダイアトニックコードだけで構成されているとは限りません。
このことを、ノンダイアトニックコードといいます。
実は、この記事内で紹介した、ゆずの「いつか」という曲もそれに該当します。
例えばキーが「A」のコード進行では、以下のような例があります。
キーが「A」の場合で、ノンダイアトニックコードを採用している例
・D → A → F → G →A
・A → D → E → F → G → A
・D → E → F#m → A → A7
キーが「A」の場合、「F」「G」「A7」というコードは、ダイアトニックコードには含まれていません。
このため、これらのコードが、ノンダイアトニックコードであることがわかります。
このような場合の耳コピの方法は、普段から多くのコード弾いて、音色をしっかりと聴いておく必要があります。
コツは、ダイアトニックコードからコード進行を自分で作り、そこでノンダイアトニックコードを混ぜて弾いてみると効果的でしょう。
思いつかない場合は、上記のコード進行を実際に弾いてみるといいでしょう。
実際にコード進行を弾いてみると、途中で違和感を感じるはずです。
その違和感に慣れるまでしっかりと弾いていけば、コードの音色の聴き分けが自然とできるようになります。
このことも是非、実践してみてください。
まとめ
この記事では、コード進行の耳コピの方法やコツ、探し方を解説してきました。
コードというものは、3つか4つの音を重ねて鳴らされています。そのため、単音のメロディと違い、耳コピの難易度は少し上るといえます。
しかし、この記事で解説した通りに実践していけば、耳コピにも慣れてきます。
そうなった時、面白いように、コード進行を把握することができるようになります。
曲を聴いただけで、「この曲はこういうコード進行だな!」、という感覚が芽生えます。
時間はかかりますが、根気よく頑張ってくださいね!
では、この記事は以上になります!
あなたのお役に立てたら幸いです!